2024.08.12

これからの住宅の大きさは?

皆さまこんにちは。
弊社は石川県小松市を拠点に小松市,能美市,加賀市を中心に
「全棟気密検査実施 、 断熱性能UA値=0.34W/(㎡・K)以下 、気密性 C値=0.1c㎡/㎡、耐震等級3の住宅」を設計・施工させて頂いている小さな工務店です。

本日は、高齢者の住宅と生活環境についてお話しましょう!

まずは、話題の統計から、
日本の高齢化率は29.1%です。
65歳以上の人がおられる世帯は、全体の半分になります。

そんな日本の高齢社会白書が公開されております。

今回は、特集として、高齢者の住宅環境をめぐる動向についてという
トピックスが公表されています。

  ↓        ↓
https://ohtori1.com/l/m/0hjGux1s6MOWpi

その中で、住宅の問題点に関する意識調査がとても興味がありました。

持ち家の住んでおられる人の問題点の中でも、
「お家が広すぎること」や、「部屋数が多すぎること」
「防災、防犯面の不満」は、賃貸住宅に住んでいる人に
比べて大きく上回っていることです。

「お家が広すぎる」と答えた人の割合は、戸建ての方は、
賃貸住宅に住んでいる人に比べて大きく上回っていることです。

「家が広すぎる」と回答された方の割合は、戸建て住宅の方は、
賃貸住宅の方の10倍以上になります。

逆に賃貸の方で、狭すぎて不満という人は、戸建ての人よりも
多いのですが、10倍も差がついていないのです。

これは、戸建て住宅派と賃貸住宅派の議論になりますね。

戸建て住宅を建てる時期は、ほとんどが子育て真っ最中です。

昔から当たり前のように子ども部屋は作られてきました。

子ども部屋が必要なのは、小学校4年くらいから高校3年生まで
10年もありません。

子育ての時はいいのですが、子どもが大きくなったら
そのお部屋は何の価値もない空間になっしまいます。

むしろ不満の種になってしまうかもしれません。
賃貸住宅あれば、子どもたちが独立した時点で
小さな家に住みかえればよいので、
そのような問題は起きにくいです。

さもなければ、経済的な理由で子ども部屋のある賃貸に
住めなかったけど老後は、ちょうどよいみたいな感じ
でしょうかね。

今、日本で建っている住宅は、4LDK、5LDKなど、部屋数を
たくさんとることが多かったです。

特に建売住宅は30坪くらいで5LDKのお家が多いです。

4LDKの建売よりも売れやすいので、無理して部屋を確保
しているようです。

例えば40歳で20年前に建売を買われた方は、もう60歳に
なっていることになりますが、果たして家をうまく使えて
おられますかね。

私もお客様にお話することがありますが、
「お家は、最も長い間家を使うのは、
老後に二人だけになったときですよ」と

できれば、そのタイミングで最も使いやすい住宅にした方が
良いのでは、とアドバイスします。
「子ども部屋は小さくしてもよいのでは?」
「寝室は1階でもいいかも?」など

子どもたちは、巣立つまでの間は、居候させてあげるくらいの
考え方でもいいかもしれません。

お客様の趣味のお部屋が欲しいのであれば、
そちらを優先した方がいいと思います。
出ていくときは、モノを片付けて処分してね、
この部屋を返してね、といって子どもに部屋を貸す感覚が
いいのではないでしょうか。

賃貸住宅なら、部屋の中に荷物を置きっぱなしで
退去はありえないです。

でもわが国では、実家にものを置きっぱなしで片付けない
というのが文化になっているように思います。

我が家でもそうでした。
3人の息子の部屋は、息子が所帯を持ってもモノはもちろん
ゴミもそのままでした。
家を解体すると言ったら片付けに来ていました💦

巣立った子どもたちの使わない荷物を置くためだけの部屋が
作られ、あまつさえ「広すぎる」ということが不満に
あげられています。

このようなことが続いたら、日本の社会はどうなるのでしょう?

しかし、自分も実家にモノを置きっぱなしにしたまま、
将来、同じことになるであろう、子ども部屋を作っています。

ということが日本で繰り返されています。

もし子どもの部屋を作るのなら、新しい家の完成と同時に
実家の荷物を全部子どもの部屋にもって来なきゃ、
としなくてはいけないかもしれませんね。

子どもたちが部屋が欲しいと言い始めたら、
「じゃ、お父さん、お母さんの部屋を貸してあげるから、
お父さんやお母さんの荷物をどこに置くか一緒に考えよう」と

上記のことのようなことをやって
「子どもたちが将来出ていくときには、お父さんお母さんの部屋に
戻すから、あなた達の荷物は全部片づけてね。」と

「自分たちの荷物を置きたいのなら、自分たちの部屋のある家を
建てるなり、借りるなりしなさい」と

上記のことなどをお子様にコミュニケーションが取れれば、
サスティナブルですね。

先日も、わが社に来られた20代のお客様で
「46坪の家が欲しい!」というご夫婦がいました。
「なぜ?」と聞くと「友達が46坪の家を建てたから」
という答えが返ってきました。

高性能でコンパクトをご提案をしましたが💦

30代、40代で家を建てるなら、より60代以降に最適な
家を考えた方が良いと思います。

30代、40代は家にほとんどいませんから。
しかし60代からは、日がな一日家にいたりするんですよね。

そのように家にいる時間が多くなった時に、
良い家だなぁと言える家づくりをお勧めします。

子育てに仕事に、いろいろな忙しいことはわかります。
しかし、今のことだけを考えた家づくりというのは
良かったと言える時期がとても短い可能性があります。

60代以降の住環境は、人生の幸福度につながります。

どうぞ、将来のことを考えた家づくりを行ってください。