2020.11.30

ゆたイエ塾  家づくりに失敗しないために③

家づくり

家づくりを考えられている方に失敗してほしくなくてこんなシリーズのコラムを書いています。

少し長くなりますが、お付き合いください。

~土地と建物以外に費用が掛かること、知っていますか?~

まず1つ目は、「建物と土地以外の費用について、事前にしっかりと把握していなく予算に入れていない」ということです。

家づくりを真剣に考えておられるあなたなら“諸経費”という言葉は、聞いたことがありますよね。

実際、他の建築会社に行かれた方に「土地と建物以外にどういった費用がどのくらいかかるか知っていますか?」と聞くと「大体150万円ぐらいですかね?」という答えが返ってきました。

これは、おそらく家を建てるときに絶対かかる“登記費用”や“火災保険”そして“住宅ローン借り入れのための費用”のことを言われていると思います。

本当に土地と家以外にそれだけの費用だけを負担すれば住めるようになるのでしょうかね?

・・・そうですよね。

ならないですよね。

その家に住めるようにするためには、土地を買って家を建ててからも必要なものがいくつかありますよね。

例えば新居にあわせてダイニングテーブルセット、リビングのソファーやテーブル、テレビボードなどの家具にかかる費用、また新居に移るまで買い替えを我慢していたテレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品、また、エクステリアもきれいにしたくなるし、カーポートも必要ですよね。

さらに、今住んでいるところから移動するための引越費用も必要になってきますよね。

この他にも、購入する土地によって必要になってくる費用が出てくることもあります。

必要か調査しないとわかりませんが、地盤改良費用だって予算にあげておかないと、もしもの時に困ったことになるので、忘れずに予算にいれておくべき経費です。

これらの費用は、個人差が大なり小なりありますが、ざっと考えただけでもこれだけあるので、家づくりでは、最初にこのような細かい諸費用までしっかり考えていないと、思っていなかった出費が重なって、お金が足りなくなったり大幅な予算オーバーになってしまったりするのですよね。

ですので、「資金計画」をするときは、これらの費用は、あいまいにするのではなく、できる限り具体的に算出していただきたいです。

家づくり

~お金のことを語らない建築業者~

続いて2つ目の理由は、「大切なお金のことを後出しする建築会社が多いため、建物にかかる具体的な金額がわからない」ということについて、お話します。

あなたが、住宅展示場や完成見学会に行かれたことがあるなら「このお家は、いくらですか?」とお聞きされたことがあると思いますが、住宅会社によってその答えに大きな差があったりして、一体何が普通で正しいのか、何を基準に考えればいいのかわからなかったりしませんか?

実を言うと、住宅業界では、価格表示の仕方について、基準がないのです。

つまり「住宅会社によって価格表示がバラバラである」ということになります。

この基準がないことですべての建築業者が、安く見せようと思えば、安く見せかけることができますし、高く見せようと思えば高く見せかけることだってできます。(わざわざ高く見せる会社はないと思いますが・・・)

もう少し具体的にお話ししますと、少しでもたくさんの人に来てほしいと思っている会社は、チラシやHPなどで、パッと目につくように価格を安く表示しようとしています。

また、やたらと契約を急がすような住宅会社は、他の住宅会社よりも価格を安く感じさせるような見積もりを作ります。

「その価格だけでは、住むどころか建つこともできないような・・・・・」

そして、契約した後で、いきなり別途費用について打ち明けられることになります。

これでは、予算がくるってしまって、後から困ったことになってしまいますよね。

何度も言いますが、住宅会社は、大切なお金のことは後出しにしようとしがちです。

また、「安さ」以外の価値や家づくりで大切なことが伝えられないことから、「安さ」を売りにしてお得感を感じてもらおうとしがちです。

だから、あなた自身がしっかりと知識をつけて惑わされないようにすることが大事です。

そして、あなたが住宅会社から最初に提示される「入口価格」だけで判断するのではなく、住むことができるようになる「出口価格」がいくらになるのかをしっかりと把握したうえで判断するようにしましょう。

そうすることで、契約した後で、予算外の出費に悩まされることがなくなります。

例えば予算オーバーして、親に頭を下げてお金を借りたり、お金の工面に四苦八苦しなくてよいようになります。

とにかく、表示価格の安さに惑わされないようにしていただきたいです。