皆様、こんにちは。
弊社は石川県小松市を拠点に小松市,能美市,加賀市を中心に
「全棟気密検査実施 、 断熱性能UA値=0.34W/(㎡・K)以下 、気密性 C値=0.1c㎡/㎡、耐震等級3の住宅」を設計・施工させて頂いている小さな工務店です。
年末になり、この1年どうだったか振り返るなかで、電気代も振り返りました。
今回は、蓄電池ありとなし(断熱等級6と7の差もあると思います)の住宅の電気代を大公開します!
① なぜ「電気代」を公開するのか

「高性能な家は電気代が安い」
これは、家づくりの情報を集めている方なら、一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか。
けれど同時に、こんな疑問もよく聞きます。
- 本当にそんなに違うの?
- カタログの数字だけじゃ、正直よく分からない
- 実際に住んだら、どのくらいの差が出るの?
多くの住宅会社が「性能値」を語りますが、
“住んでからの光熱費”を具体的な数字で公開している例は、実はほとんどありません。
そこで今回は、
私たちが実際に集計した 1年間の電気代データ をもとに、
- UA値・C値・Q値の違いが
- 暮らしの中でどんな差を生むのか
を、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思います。
これは「安さ自慢」でも「モデルハウス特有の話」でもありません。
これから家を建てる方が、後悔しない判断をするための材料です。
② 今回比較する2つの住宅について
今回比較するのは、どちらも 石川県小松市 に建つ住宅です。
- 気候条件はほぼ同じ
- どちらも太陽光発電を搭載
- オール電化住宅
という前提条件をそろえたうえで、
「住宅性能の違いが電気代にどう影響するか」 を見ていきます。
比較するのは、次の2棟です。
③ スタッフ宅|性能と暮らしの条件
まずは、実際にスタッフが暮らしています。

■ 住宅データ
- 建設地:石川県小松市
- UA値:0.34
- C値:0.1
- Q値:1.13
- 太陽光発電:あり
■ 暮らしの特徴
- 一般的な4人家族
- エアコンは我慢せず使用
- 冬も「寒いから着込む」暮らしではない
- 共働きで日中不在の時間もあり
この家は、
アイラシックホーム「高性能スマート住宅」の水準をしっかり満たしている家です。
断熱・気密ともに高く、
冬でも室温が安定しやすいため、
- 朝起きたときの寒さが少ない
- 脱衣室や廊下との温度差が小さい
- エアコンの設定温度を極端に上げなくていい
といった特徴があります。
実際、この住宅の年間電気代は
おおよそ4万円前後 に収まっています。
「それでも十分すごい」と感じる方も多いはずです。
④ 性能を突き詰めたお家

次に、性能を突き詰めたお家です。弊社が今できる高気密高断熱のトップグレードです。
■ 住宅データ
- 建設地:石川県小松市
- UA値:0.19
- C値:0.09
- Q値:0.69
- 太陽光発電:あり
- 蓄電池:あり
数値を見て分かる通り、
性能をかなり突き詰めた住宅です。
特にUA値とQ値は、
アイラシックホームの高性能スマート住宅よりも、さらに一段上の水準。
特に、2025年上半期は、訪問者が多かったので、
- 日中の在室時間が長い
- 来場者の出入りがある
- 扉の開閉回数も多い
という、実は電気代にとって不利な条件も含んでいます。
それでも、年間の電気代は
「電気代4万円の家」よりも さらに低い結果 になりました。
⑤ 1年間の電気代を比べてみた結果
今回集計したのは、
2024年12月〜2025年11月までの実際の電気代データです。
スタッフ宅(小松市)

- 年間電気代収支:▲5万円
- 月平均にすると:約▲4,200円
- 太陽光発電あり
- UA値0.34/C値0.1/Q値1.13
→ 1年間を通して、
電気を「買う」より「自家消費・発電」が上回る暮らし でした。
性能を突き詰めたお家(小松市)

- 年間電気代収支:+1万円
- 太陽光発電+蓄電池あり
- UA値0.19/C値0.09/Q値0.69
→ 年間トータルで見ると、
電気代がかからないどころか、わずかにプラス という結果に。
この数字だけを見ると、
「どちらもすごい性能なのでは?」
と感じる方も多いと思います。
ですが、ここからが本題です。
⑥ 電気代の差を生んだ“本当の理由”
年間▲5万円と+1万円。
その差は 6万円。
この差を生んだ理由は、
太陽光の有無だけではありません。
ポイントは、次の3つです。
1. UA値・Q値の違いが「熱の逃げ方」を変えている
- スタッフ宅
UA値0.34/Q値1.13 - 性能を突き詰めたお家
UA値0.19/Q値0.69
この差は、
冬に暖めた空気をどれだけ外に逃がさず、
夏の熱をどれだけ中に入れないか の差です。
つまり、
同じエアコン1台でも
「効き続ける時間」がまったく違う のです。
2. 気密性能が“無駄な電気”を消している
両方ともC値は0.1前後と非常に高性能ですが、
モデルハウスはさらに細部まで気密を追い込んでいます。
その結果、
- すき間風がほぼゼロ
- 暖冷房の立ち上げが早い
- ON時間が短くても快適
= 電気を使わなくても快適な時間が長い
という状態が生まれています。
3. 蓄電池の有無が「夜の電気代」に効いてくる
性能を突き詰めたお家は、
昼間の太陽光でつくった電気を
夜まで使える設計。
一方、
スタッフ宅は
発電はしているものの、夜間は買電が発生します。
この「夜の積み重ね」が、
年間で見ると差になります。
⑦ 数字から見えてきた、後悔しない家づくり
ここで大切なのは、
どちらが「良い家」かを決めることではありません。
スタッフ宅も、
すでに「かなり優秀な住宅」です。
それでも差が出たのは、
- 断熱性能をどこまで突き詰めるか
- 初期投資とランニングコストをどう考えるか
- 「光熱費ゼロ」にどこまで近づきたいか
という 価値観の違い です。
家づくりでよくある後悔は、
- 建てたときは満足だった
- でも、毎月の電気代を見るたびに気になる
- もっと性能を上げておけばよかったかも…
という 「住んでから気づく後悔」。
数字で見ることで、
その後悔を事前に防ぐことができます。
⑧ まとめ|性能は「住んでから」効いてくる
今回の比較でわかったことは、とてもシンプルです。
- 高性能住宅は、
住んでから毎年、静かに差を生み続ける - 電気代は「我慢」ではなく
性能で下げるもの - 太陽光+断熱+気密+設備のバランスが重要
そして何より、
家は、完成した日がゴールではなく
暮らし始めてからがスタート
ということ。
電気代という「ごまかしのきかない数字」は、
家の性能を正直に映し出します。
これから家づくりを考える方にとって、
この実測データが
後悔しない判断材料 になれば幸いです。
※さらに細かい月々のデータが知りたい方は、家づくり教室や、見学会にお越しいただけると、資料をお見せ出来ます(^^)/