2023.09.06

住宅ローンは35~40年で終わるが,光熱費は一生払い続ける

皆様、こんにちは、

弊社は石川県小松市を拠点に小松市,能美市,加賀市を中心に
「全棟気密検査実施 、 断熱性能UA値=0.34W/(㎡・K)以下 、気密性 C値=0.1c㎡/㎡、耐震等級3の住宅」を設計・施工させて頂いている小さな工務店です。

本日は住宅ローンや光熱費についてコラムを書かせて頂きたいと思います。

住宅を購入する際,最も気になるのは「お金」

まず,皆様住宅を購入する際に一番気になるのは何でしょうか?

それは多くの人が「お金」とお答えになるのではないでしょうか?

住宅を購入する際のお金とは土地がない方であれば「土地+建物にかかる諸経費を含めた総額」

であり,これらの費用に対して住宅ローンを組み,最終的に月々いくらローンを払っていくのか?

これが住宅を購入するお客様にとって最も知りたい項目だと思います。

住宅ローンはいつか終わるが光熱費は一生払い続ける

月々のローンの支払いを把握することはとても大切です。住宅を購入する際の判断材料になります。しかし,毎月支払うのはローンともう一つあります。

そうです,「光熱費」です。

住宅ローンは大抵35~40年で完済できます。(最近では50年ローンも出てきました)しかし,光熱費は一生払い続けます。

住宅購入者のほとんどがその家の月々の光熱費がいくらかかるかわかって購入していません。それは住宅を提供する側にも原因があると思います。

今後の光熱費について

現在,レギュラーガソリンは185円/Lを超え,史上最高値を更新しています。2023年6月1日から各電力会社は2~4割の電気料金を値上げしています。ただ2023年10月までは国の補助が入る予定になっていますから,現在さほど騒がれていない状況です。しかし,2022~2023年の冬は「12月の電気代60,000円になった」,「1月は80,000円だった」とニュースなどで報道されていたことは記憶に新しいですが,今年の冬は政府の援助がない限り,去年以上になることは予想できます。

こう考えると,光熱費はこの先も上がるかもしれないが,下がることはないのではないでしょうか。

光熱費を下げるには断熱性能を上げるのことは基本であり必須

光熱費を下げる住宅にするためには断熱性能を上げることは基本であり必須になってきます。(過去のコラムにも書かせて頂いています)

住宅計画を進める際,目に見える住宅設備機器や仕上げ材の仕様のグレードアップを行い,どこで予算を下げるか悩むケースがあります。そこで白羽の矢となるのがこの断熱材になることが多いです。

どこかで「新築になれば室温は快適だろう」と思い込みがあるのだと思います。しかし,断熱性能を上げなければ快適な家になりえません。

高断熱+太陽光発電の導入も効果的

まずは住宅の高断熱にして省エネ化を行う。そして,次に行うのは太陽光発電を導入する創エネ化です。

電力会社の電気料金単価が上がっている以上,極力電気を買わない仕組みにすることが重要になってきます。

弊社のお客様の年間光熱費データ

弊社のお客様の1年間の光熱費データをお見せしたいと思います。

<お客様の家族構成>

 4人ご家族(30代ご夫婦,2歳長男様,0歳次男様)

<住宅性能>

・UA値0.32 〔W/㎡K〕

・ Q値1.13 〔W/㎡K〕

・C値0.1  〔c㎡/㎡〕

・ ηAC値0.8

・太陽光発電 6.75KW設置

弊社では建築する住宅の光熱費の試算を建築前に行わさせて頂きます。

その資料が一部にはなりますが,以下になります。

※比較住宅の断熱性能は次世代基準UA値0.87〔W/㎡K〕

比較住宅とご提案住宅の光熱費(水道費を除く)を比較すると,288,920円になります。

では次に実際の1年間の光熱費データになります。

 8月9月10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月合計
買電(円)11,51810,7868,36411,46621,33526,18320,83611,58610,0697,4277,0127,763154,345
売電(円)11,87510,1468,8358,8543,3063,6293,40110,50713,24315,67514,36412,996116,831
差額(円)-357640-4712,61218,02922,55417,4351,079-3,174-8,248-7,352-5,23337,514
使用量(kwh)392335246355671855903467333231 219 2535,260
売電量(kwh)625534465466174191179553697825 756 6846,149

実際の年間電気代(買電ー売電)は37,514円だったことがわかります。

一般の住宅とご提案住宅の実際の光熱費を比較すると,342,650 円-37,514円=305,136円の差が出ることが分かります。

これは電気料金単価が上がれば上がるほど比較住宅とご提案住宅の光熱費差はどんどん大きくなっていきます。

100万円住宅ローンで借り入れたら毎月3,000円の支払い

次はローンについて考えてみます。100万円住宅ローンで借りたとします。

(35年払い,金利1.0% 固定金利の場合)

この場合毎月の支払は3,000円ほどになります。

ではこれから建てる住宅に高断熱性能と太陽光発電をプラスして400万円かかるとします。

すると,月々の支払いは+12,000円,年間すると,+144,000円になります。

先ほどの資料からは年間の光熱費が高断熱化と太陽光発電で305,136円の差が出でいました。このデータをもとにすれば年間の住宅ローンが+144,000円になっても年間10万円以上プラスになって返ってきます。

快適性が付加される

お金に焦点を当ててきましたが,これに付加されるのは「快適性」です。以下が先ほどのご提案住宅の冬場の3日間の室温の実測データです。

1月の外気温は低い時で0℃近くにも関わらず,22℃~20℃以上を保っています。エアコンの設定温度を22℃にすればもう少し室温は高くなるでしょう。この室温環境であれば,進んで家事や雑事を行えますし,何より家族の健康を維持することが十分可能になってきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?本日は住宅ローンや光熱費についてのお金に焦点を当てて書かせて頂きました。住宅購入をする際,月々の住宅ローンの支払いを抑えるために,建築総額も抑えていくことは当然のことです。しかし,光熱費も踏まえてどこにお金をかけて,どこを削減するかを見極めることは非常に重要です。そのことが後悔しない家づくりに必ずつながります。

ぜひ,家づくりの参考にして頂ければと思います。随時,高性能住宅の体験見学会も行っておりますので,お気軽にご予約,ご相談ください。

本日も最後まで長文お読みくださりありがとうございます。